はじめての恋は、きみと一緒。

「そうだな。なに食べる?」

「パスタとか……ハンバーグ?」

「いいな、ハンバーグ。俺好き」

 敦瑠はうれしそうに頬を緩ませた。

「いろいろ選んで食べられる店がいい」

「ファミレスとか?」

「せっかくふたりで出掛けてるんだし、いつもとは違う雰囲気のさぁ……でもファミレスって落ち着くよな」

 しみじみとそう言った敦瑠に、わたしは笑いながらうなずいた。

 自然なペースの会話。

 でも、高鳴る鼓動。

 意識するとくすぐったくて仕方ないのに、嫌じゃない。

 優しい心地よさにほっとするんだ。

 いろいろ話した結果、メニューが豊富でちょっぴりお洒落な洋食店でご飯を食べた。

 カフェっぽい雰囲気だったし、美味しかったので満足。

 その後は適当にお店を見て回って、ゲーセンで遊んで、あっという間に夕方になってしまった。

「そろそろ帰るか」

「うん、そうだね」

 一通り歩いてビルの出入口まで来ていたところで、返事をしながら少しだけさみしい気持ちになった。

 今日、楽しかったから。

 もっと一緒にいたいな……なんて。

 そんなことを思ってしまった自分が恥ずかしくなったとき、伸びてきた手がわたしの手を握った。

 とてもさりげなかったけど、びっくりして敦瑠を見上げる。

 その視線を感じたのか、敦瑠はちらっとこちらに目を向けた。

「……嫌?」

「う、ううん、嫌じゃないよ……」

 カアッと頬が熱くなって、言葉の最後は消え入りそうな声になってしまった。