はじめての恋は、きみと一緒。

「それにしても敦瑠くん、積極的だね」

「う、うん……意識してもらいたいみたいなことを言ってた。もう十分意識してるのに」

「これからもっとってことだね!」

 もっとって、これ以上意識したらどうにかなっちゃいそうだよ!

 なんて、本人にも恥ずかしくて言えないな。

「敦瑠くんにとっても好かれているんだね、沙耶!」

 ほんのりとからかうような笑みでそう言ってきた菜々花に、わたしの頬はすぐに真っ赤になった。

「も、もう、そういうこと言わないでよ!」

「えへへ、ごめん」

 恥ずかしさを誤魔化すように飲み物のストローをいじってしばらくすると、パンケーキが運ばれてきた。

 シロップのかかった甘いパンケーキの美味しさに和みながらも、デートのことを考えるとドキドキが止まらなかった。


 パンケーキを食べ終えて一時間ほどお喋りをした後、わたしたちはファミレスを出た。

 駅の周りは他の学校の制服を着た学生の姿が増えてきている。

 菜々花と話をしながら駅へと向かっていると、反対側にあるコンビニの方から鳴川先輩たちが歩いてくるのに気づいた。

 もう鳴川先輩とは関わりたくない。

 わたしのことを面白がって話していたのは許せないし、そういう人だとわかった今はやさしい人だと思っていたことも忘れたいくらいだ。

 先輩と同じタイミングで駅の中へ入らないように歩くスピードを遅くすると、それに気づいた菜々花がどうしたのかとこちらを見てきた。

 そしてわたしの視線の先を確認して、眉を寄せる。

「……沙耶、あの先輩?」

「うん……鳴川先輩。近づきたくないから、ゆっくり歩いていい?」

「わかった。いいよ」