はじめての恋は、きみと一緒。

「そっか……。沙耶に気になる人ができたら敦瑠くんと沙耶が一緒にいることって少なくなっちゃうのかなって、ちょっと考えちゃった」

「うーん、今までと変わらないんじゃないかな?」

「よ、よかった。あっ、もちろん気になる人のことは応援するからね!」

 笑顔でそう言った菜々花にわたしは「ありがとう」と言ったけれど、複雑な気持ちが心に漂っていた。

 本当に敦瑠との関係は変わらない?

 敦瑠は好きな人がいて、今までその子と連絡を取り合って遊ぶことがあったのかな。わたしと菜々花がこうやって話すみたいに、友達と好きな人の話をしているのかもしれない。

 もしも敦瑠が好きな人と付き合えたら……あのとき、頑張れなんて言ったけれど、わたしは喜べる?

 ――喜ばないとダメだよね!

 だって友達なんだから。

 そう思うのに……どうしてだろう、やっぱり胸が締めつけられるように痛いままだった。



 放課後、実行委員が集まって体育祭の前日準備を行った。

 開会式と閉会式の進行の練習、テントの位置やプログラムと用具の最終確認など、みんなで協力して進めて一時間ほどで終わった。

 作業中、鳴川先輩とちょっとだけ会話をして、重い用具を持つときはさりげなく手伝ってくれた。

 やっぱり優しい人っていいなって思う。

 そんなことを考えて頬が緩んでしまいそうになるのを抑えた後、二年生のメンバーと当日の係のことを話しながら昇降口へと向かっていると、ドアにもたれている敦瑠を見つけた。