はじめての恋は、きみと一緒。

「意味がわからないんだけど……」

「なにが?」

「急にアイスとか言い出して、なんなの!?」

「……まぁ、ちょっと余計なこと言ったからクールダウン的な」

「はい!?」

「早く食べないと溶けるからな」

 持っていたアイスを顎で指されたわたしは、戸惑ったままアイスのフタを開ける。

 余計なことを言ったって、その〝余計〟ってどういうことなの?

「……敦瑠、わたしのことどう思ってる?」

 呟くようにそう尋ねたら、敦瑠がアイスを食べるのをやめてわたしの方を見た。

 一緒に遊んだり、くだらないことで笑ったりする中学からの友達。

 だけど最近、敦瑠が知らない男の子になっちゃうような気がして、ちょっとだけ不安になる。

 敦瑠にたいして胸の鼓動が騒ぐのも、好きな人の話が気になるのも、今までとは違うと感じるから。

 ちゃんと聞いて安心したい。

「友達だと思ってくれてる?」

 気持ちを探るように聞くと、黙っていた敦瑠はふっと笑ってうつむいた。

「沙耶は俺のことどう思ってんの?」

「と、友達だと思ってるよ、もちろん!」

「だよなぁ」

「そうだよ! 敦瑠は……」

「俺も。もちろん」

 そう答えた後、大げさに口角を持ち上げて笑って見せた敦瑠にほっとした。

 ほっとしたはずなのに……なぜだろう、納得できないなにかが胸の奥に漂いはじめる。

 溶けはじめたアイスがカップからあふれないようにゆっくりとスプーンを差し込んでみたけれど、結局それはあふれて掌に垂れていった。