はじめての恋は、きみと一緒。

 黒髪の短髪で爽やかな印象の杉谷は、なにごとも全力タイプ。

 わたしも負けず嫌いなので中学生の頃はいろいろなことで張り合っていた。

 他にも中学の同級生がいて、敦瑠とわたしを含めて六人。男子が四人、女子がふたり。

 合流して少しだけゲーセンで遊んだ後、カラオケ店に移動したわたしたちは、受付を済ませてドリンクバーで飲み物を選び、指定されたルームに入った。

「誰が最初に歌う?」

「俺!」

 手を上げた杉谷は、すぐに曲を入れてマイクを持つ。

 他のメンバーも「なに歌おうかなぁ」と曲を探し始めて、選曲するみんなの楽しげな声が響いた。

「お前ら俺の歌聞いてねーだろ!?」

「聞いてる、聞いてる。杉谷最高」

「おい、適当にあしらうなよ!」

 みんなのやりとりに笑いながら、順番の回ってきたわたしも曲を予約して、隣に座っている敦瑠に機械を渡した。

「中学のときは毎日みんなで遊んで、くだらないことで笑ってたよなぁ。こうやって集まると、いつも思い出すんだよ」

 一曲歌い終えた杉谷がしみじみと話しながら、敦瑠の隣に座る。そして、敦瑠とわたしを見てにやりとした。

「修学旅行のときの写真、ほとんどが変顔でまともなやつなかったし。この前友達が家に来て、写真見てたらマジで敦瑠と沙耶の顔がやばかったぞ」

「変顔は杉谷も極めてたよね。ていうか、恥ずかしいからわたしの変顔は封印しておいてよ!」

 当時は面白がって変顔ばかりで写真を撮っていたけど、高校の友達には気恥ずかしくて見せられず、まともな顔で写っておけばよかったと後悔していた。

 わたしの家にもあるんだよ、変顔集が!