はじめての恋は、きみと一緒。

「かわいい、ヘアバンド!」

「体育祭のとき髪縛ってただろ。それもつけたらもっとかわいいと思った」

「うれしい……ありがとう!」

 バンダナ風のヘアバンドを手に持って満面の笑みを俺に向ける沙耶に、胸が高鳴る。

 うれしそうに笑う沙耶が見たかったから。

「沙耶」

「うん?」

 顔を上げた沙耶に近づいた俺は、彼女の唇を塞いだ。

 驚いたのか、沙耶の体が一瞬ビクッと震えたけど、少しずつ力が抜けていく。

 そんな彼女をかわいいと思いながら、俺はさらに深く口づけた。

「……好きだよ、沙耶」

 体を離してそっと囁くように言うと、頬を染めた沙耶が「わたしも、好き」と返してくれた。

 これからも言葉足らずで喧嘩することがあるかもしれない。

 だけど俺は絶対に沙耶のことを離さない。

 本当に大好きなんだ。

「俺のそばにずっといろよ」

 そう言った俺に沙耶は恥ずかしそうにうなずいて、抱きついてきた。

 俺だけが彼女のこんな表情を見ることができる。

 そう考えるだけでうれしくなるし、胸の鼓動が速くなる。

 口もとを緩めた俺は、沙耶の背中に腕を回して抱きしめ返した。

 彼女を大切にしてこれでもかっていうくらい幸せにしようと思いながら。



【END】