はじめての恋は、きみと一緒。

「たこ焼きおいしい!」

「焼きそばも美味い」

 お互いぴったりのタイミングで向き合ったわたしたちは、美味しさに感激しながら食べ進める。

 敦瑠にたこ焼きを渡して自分のぶんの焼きそばのパックを開けながら、こうして隣にいる彼と一緒にお祭りに来られたことを改めてうれしく思った。

 好きな人とふたりきり……。

 そう思ったら急に体温が上がったような気がして、なんだか落ち着かなくなってしまう。

 今日はそわそわしている場合じゃない。

 焼きそばのパックのフタを閉じたわたしは、軽く息をついた。

「あの、この前の……海乃ちゃんのことなんだけど」

 そう話し出すと、敦瑠はピタリと箸を止めてこちらを見た。

「ごめんなさい」

 まず謝ったわたしに、敦瑠は気まずそうな表情をする。

「俺も言い方間違えたっていうか」

「敦瑠は怒って当然だよ」

「いや……沙耶が友達思いなのはよくわかっていたはずなのに、もやもやして……焦ったんだ。悪い」

「ううん、はっきりしなかったわたしが悪かったの」

 海乃ちゃんに本当のことを言わなかったこと、すごく後悔した。

 敦瑠と気まずくなって、わたしももやもやして……。

 今日、やっと言うんだ。自分の気持ち。