はじめての恋は、きみと一緒。

「一日目って数学あったよな?」

「うん。あと英語も一緒の日だよ」

「あ、ちょっと数学の教科書見せて」

「いいよ! はいどうぞ」

 目の前で菜々花と梶本くんは話しているけど、敦瑠とわたしは黙ったまま。

 この状態が気まずいとか、なにか話さなないと、って頭の中がぐるぐるするから、もうなにも喋らない方がいいのかもしれないって思った。

 しばらくはそうしていたけど、勉強が進んできたとき、梶本くんが「夏休みの予定って、お前らなんか決まってんの?」と、わたしたちに話しかけてきた。

「予定かぁ……とくにまだなにも決まってないけど」

 そう答えた敦瑠の後に、「わたしも全然」と返事をする。

「それなら、四人で祭り行かない?」

「お祭り? いいね!」

 菜々花がうれしそうな声でうなずいた。

「俺の地元のやつでそんなに規模はでかくないけど、屋台はあるし花火もちょっと打ち上がるから」

「わたし、お祭りで食べるかき氷とかわたあめ大好き!」

「七月中だし、他のでかい花火大会とか祭りと被らないんだよな」

「行こう! 沙耶も敦瑠くんも!」

 菜々花の明るい声に思わず隣にいる敦瑠を見る。

 すると彼もわたしの方を向いて、しばらく目を合わせていた。

 敦瑠は、なにを考えてる?

 少しの間様子を見ていると、敦瑠が口を開いた。

「俺は行く。沙耶は?」

「えっ……うん、わたしも行く」

 わたしたちの答えに、菜々花はとても喜んだ。

「やった! 去年、沙耶とお祭り行けてないから!」

「そうだよね。バイトしていたから、休みとれなくてさ。今年はそういう心配ないもんね」

 にこにこしている菜々花に、わたしも微笑んだ。