はじめての恋は、きみと一緒。

「杉谷はもう大丈夫そうだね」

 そういえば、杉谷の気になる女の子には付き合っている人がいるみたいだってわかってしまった日以来、会っていなかった。

「ああ……まあな。別のクラスのやつからの情報だけど、一緒にいた男はやっぱり彼氏みたいだ。早い段階で知ることができてよかったよ。もう平気だ」

「そっか。それならよかったよ」

 今日会ったときからいつもの杉谷の調子だったから大丈夫だとは感じていたけど、こうして本人から平気って聞けて一安心だ。

 よし、わたしもしっかり解決しないと。

 敦瑠がどうして特別なのか、ちゃんと自分の想いを見つけることができたのだから。

 このまま落ち込んでいても進まない。

「わたし、頑張るよ。ありがとね」

 ちょっとだけ勇気が持てたわたしは、杉谷にそう言って微笑んだ。



 もうすぐ梅雨が明けると天気予報では言っていたけど、まだ空は曇ったまま。

 海乃ちゃんに本当のことを伝えるため、放課後彼女と話す約束をした。

 顧問の先生の都合で陸上部の練習がない日があって、ちゃんと話すのはその日しかないと思った。

「大事な話って、どうしたの?」

 海乃ちゃんはほんのりと笑みを見せる。

 目立った場所では話せなくて、この前話した空き教室の前まで海乃ちゃんを連れていった。

「ごめんね。どうしても海乃ちゃんに会って伝えたくて」

 首をかしげる海乃ちゃんに胸が痛む。

 だけど、勇気を出すんだ。自分の気持ちをはっきりと伝えて、応援できないって言わないと。