好き、なんだよ。

狭い放送室を右往左往する、オレ。


罵倒しておきながら大事なことミスるって恥ずかしすぎる。


そして、やつは笑ってるんだ。



「あのな、おま...」


「奈和に何してんの?!」



もしかして、この声は...。


振り返ったその瞬間。



「いっ、た...」



オレは左足を思いっきり踏みつけられた。



「これ以上の痛みを奈和は味わってんだよ!いくら委員長だろうと成績トップだろうとあたしは許さないんだから!」


「っ...」


「早く出ていけ!2度と来るなよ、バカ香西!」



バカ香西。


2度と言われてたまるかと思っていたのに、まさかこのタイミングでお見舞いされるとはオレは心底不幸なやつだ。


もうこれ以上言うこともない。


帰るしかない。


オレは左足を見つめながら教室を後にした。