好き、なんだよ。

「玲音くん。私と出会ってくれてありがとう」



ったく、また泣かせるようなこと言いやがって。



「...オレもだ。オレと出会ってくれてありがとう」


「うん。どういたしまして」



並んで歩くのは最後。


こうやって話せるのも最後...


なんだろうな、


きっと...。



「泣くなよ。卒業式で会うだろ?」



なんつうオレの方こそ、涙腺が緩みまくって危険なのだが。



「卒業式でさぁ、旅立ちの日に歌うじゃん。音程、外さないでね」


「は?!オレ、音痴じゃねえし。奈和こそ、1人で違う歌、歌わないように気をつけろよ」


「私、そんなことしないから!」



こんな調子で弾丸トークを繰り広げながら駅まで歩き、電車に乗った。


乗車中も奈和は今までの分を埋めるかのように、ずっと口を動かし続けていた。