好き、なんだよ。

冬の夜風は凶器だ。


風が身に染みて凍えそうになる。


寒空の下、泣き続けたオレたちは、ようやくまた歩き出した。



「あっ、これ」



オレは手に持っていたぬいぐるみを奈和にあげた。



「そうだ。私、うさぎ係りだ」


「こんなのだけど、一応オレからのプレゼントってことで」


「うん、ありがとう」



ありがとう...。


その言葉を聴いたら冷えきったオレの心がまた温かくなった。


ランタンに灯りが灯ったかのようにほの温かい。


奈和のありがとうは、


やっぱり、


変わらず、


魔法の言葉、だな。


夜空を見上げるふりをして、また溢れ落ちそうになった涙を、親指で拭った。


前に向き直ると、奈和が話し出した。