好き、なんだよ。

オレたちはしばらく黙って観覧車を見ながらコーヒーを飲んでいた。


黙っていても、胸にはしんしんと思い出が降り積もり、オレの感情が見えなくなる。


見えなくなって、


でも何かを見いだしたくて、


オレは白い息を吐くのを拒まずに話し出した。



「2年前の今日、雪が降ってた...」



あの日のことを朽木に聴きたい。


直接、本人の口から真実を聴きたい。


真相を闇から掬いあげたい。



「うん。降ってたね。粉雪が舞う中、私は掘った。自分の視界に入らないように埋めてしまえばいいって思いながら掘ったんだ...」



掘っている朽木にオレがかけた言葉を思い出す。


胸の奥が......痛い。


じわじわと罪悪感が滲んできて、それに蝕まれていく。


でもこれは向き合わなければならない痛みだ。


耐えなければならない、試練だ。


オレは逃げない。


真実と


朽木を


受け止めるんだ。



「前にも聞いたかもしれないが、もう一度聞く。なんであんなことしたんだ?朽木が他人の物を盗むなんて...しかも埋めるなんて...オレは信じたくなかった」


「ごめん。私はやっぱり最低なやつだ。今思い出してもさいってえだよ」