好き、なんだよ。

「何だよ、人のをじろじろ見て」


「ネギと天かすたっぷり派でしょ。で生姜は適量」


「一緒に来たことあったか?」


「ない。しかもこれが初めて」


「マジかよ。お前すげえな」



って言った直後に思い出した。


1年の時にセルフうどん屋の話になってこんな感じで話してたんだった。


あん時は熱弁奮ってたなぁ。


なんてまた回想に没入しかけたところで、ハッと隣を見ると、朽木がお金の準備をしようと焦っていた。



「あ、こっちも一緒で」



さらっと言った。



「いや、いいよ。自分で出すから」



始まったよ、


意地っ張り劇場。



「オレが急に誘ったんだ。オレが出す」


「でも...」



そうなるよな。


分かってる。



「可愛くねえな。こういう時は奢られておけって」


「...分かった」



そう。


それでよろしい。


朽木は2、3度ぺこりと頭を下げてから席に向かったのだった。