好き、なんだよ。

無言のまま駅前まで歩いて来た。


脳内で朽木との思い出が渦巻いて、それを整理するので忙しくてオレは話すことを忘れていた。


目的地が近くなったところで、オレは腹ペコだったことを思いだし、ようやく口を開いた。



「まずは腹ごしらえだな」


「とは言ってもこの感じで食べるって...」



ここまで来て躊躇かよ。


ったく、腹くくれよ。



「腹が減っては戦は出来ぬ。知らないのか?」


「そのくらい幼稚園児だって知ってるよ」



バカにしてやる。


そうすると応戦してくるのが、


性悪な朽木奈和の特性だ。



「私のことバカにし過ぎだから。だいたいにおいて今日こんなことになる前に私に聞きにくれば良かったんじゃないの?もしかして...私が怖いとか?」


「怖くなんてねえよ、これっぽっちも。オレなりにな、お前の気持ちを汲み取ってこうなったんだ」



これ、マジだから。



「汲み取ってたらこんなになってないと思うけどな」



やっぱ、わかんねえか。


さすが、鈍感。


ミス鈍感は、朽木奈和だ。



「は?全部お前が悪いんだろ?オレの気持ちも知らず意味不明なことしやがって」


「別に香西くんには関係ないじゃん。あなたが来なかったら私と栄木さんの問題だったのに、勝手に首突っ込んで来るのが悪いんでしょ?」


「お前な。オレがどんだけ...」



と、その時だった。