好き、なんだよ。

だけど、


聞こえてきたんだ。



「朽木......さいってえだな」



その一言で全てを失ったと悟った私は手を止めた。


彼は脇にあった栄木さんのものだけを持って足早に去っていった。



――さいってえだな。


――さいってえだな。


――さいってえだな。




愛しい人からの軽蔑の言葉が何度も反芻する。


苛立った私はスコップを投げ捨てた。


どうして置いていくの?


どうして私じゃないの?


どうして...


どうして......



「どうしてよ!!」



ずっと好きなのに。


だから、ここに来たのに。