※回想
2年前の12月23日。
1週間前から着々と集めていた栄木夏音の私物を埋める時が来た。
学校は午前中で終わり、私は誰にも見られぬよう、人がいなくなったのを見計らって体育館の裏手にある林の中に入っていき、1番大きな木の下に穴を掘っていた。
ここに埋めて見えなくしてしまえ。
その日は特別寒くて朝からしんしんと雪が降り、一時やんでいたのだが、その時は粉雪が舞っていた。
もう少しでちょうどいい穴が出来るという時に......彼が来た。
「朽木!」
私は構わず掘り続けた。
彼も負けじと何回も私に呼び掛ける。
本当はこんなことするはずじゃなかった。
玲音くんが、
私の好きな玲音くんが、
私を好きになって、
私を大切にしてくれて、
私を笑わせてくれて、
私の名前を...
私をもう一度、"奈和"ってよんでくれたら、それだけで良かった。
それが私の幸せだった。
玲音くんがいれば、
私のものになれば、
何もいらない。
誰に嫌われたっていい。
そう思いながら、憎きライバルの一部ともいえる品々を私は埋めようとしていた。
2年前の12月23日。
1週間前から着々と集めていた栄木夏音の私物を埋める時が来た。
学校は午前中で終わり、私は誰にも見られぬよう、人がいなくなったのを見計らって体育館の裏手にある林の中に入っていき、1番大きな木の下に穴を掘っていた。
ここに埋めて見えなくしてしまえ。
その日は特別寒くて朝からしんしんと雪が降り、一時やんでいたのだが、その時は粉雪が舞っていた。
もう少しでちょうどいい穴が出来るという時に......彼が来た。
「朽木!」
私は構わず掘り続けた。
彼も負けじと何回も私に呼び掛ける。
本当はこんなことするはずじゃなかった。
玲音くんが、
私の好きな玲音くんが、
私を好きになって、
私を大切にしてくれて、
私を笑わせてくれて、
私の名前を...
私をもう一度、"奈和"ってよんでくれたら、それだけで良かった。
それが私の幸せだった。
玲音くんがいれば、
私のものになれば、
何もいらない。
誰に嫌われたっていい。
そう思いながら、憎きライバルの一部ともいえる品々を私は埋めようとしていた。



