好き、なんだよ。

「朽木」


「何?」


「写真撮ろう」


「栄木さんに悪いから遠慮します」


「気にするな。夏音には、今日は朽木に鼻血事件のお礼してくるって言ってあるし」



鼻血事件のお礼...。


理由はどうであれ、許してくれたんだ。


本当にいいこだな。


私なんて嘘ついて来たのに。



「栄木さんをカノジョに持てて良かったね」


「まあな。やるだろ、オレ」


「うん。さすがだね」



私じゃなくて、栄木さんを選ぶんだからやっぱり見る目があるんだ。



「あっ、すいません!写真撮ってもらえませんか?」


「あらカップル?仲良しね~」



おばさんにはどう見てもカップルに見えるだろう。


数ヶ月前までかなり深い亀裂があったなんて思いもしないはず。


私だってこうなるなんて想定外だもん。


ずっと嫌われたままなんだろうなって諦めてたから。



「はーい、じゃあ撮りまーす!ほれ、そこの美人さん、もっとイケメンに寄って」


「いや...」



と躊躇してると、彼が私の肩を抱き寄せた。



「えっ?」


「大サービスだ。ちゃんと笑えよ」


「あら、いいじゃない。じゃあ...はいチーズ!」