好き、なんだよ。

その後はウインドウショッピングをしたり、迷い込んだゲームコーナーで久しぶりにユーフォーキャッチャーをしたりして楽しんだ。


ユーフォーキャッチャー初挑戦の私は1個も取れずに終わったが、彼はさすが頭脳派。


角度や距離を予測しながら進めていき、うさぎのぬいぐるみやキーホルダー、お菓子類をゲットしていた。



「これは後で朽木にやるよ」


「私はいいから栄木さんにあげなよ」


「うさぎと言えば朽木だろ。元うさぎ係りだし、うさぎのハンカチ大事にしてるし。好きなんだろ、うさぎ」



ハンカチのこと、大事にしてるって分かってたんだ...。


意外と私のこと気にかけてくれてたみたいで、嬉しいよ。



「ま、まあ...」


「だからやるよ。夏音は特別うさぎ好きじゃねえし、大丈夫だ」


「じゃあ、お言葉に甘えて」



まさかここに来てまでうさぎとは思わなかったけど、ありがたく受け取ろう。


それにしても、そこまで思い出しているのだから、あの日のことも思い出してもいいのに、覚えていないよう...。


私は覚えていても、彼は覚えていない。


それだけの存在なんだ、私は。


きっと今日のこともすぐに忘れる。


栄木さんとのデートは覚えていても、私との思い出はすぐに色褪せてしまうんだ。


そう思うとやっぱり辛い。


泣きそうになって唇をぎゅっと噛んだ。