好き、なんだよ。

「由紀ちゃん!」


「奈和いた!ね、ちょっとちょっと聞いてよ」


「どうしたの?」


「聞くより見た方がいい」



訳がわからぬまま連れて来られたのはまさかの自分の教室だった。



「ああ、終わっちゃったか...。次は午後1時...」


「ねえ、どういうこと?」


「香西玲音。アイツヤバイって」


「へ?」


「セリフ棒読みなの。しかもカミカミだし。逆にウケてたから良かったけど、あれじゃ頼りがいのないヘタレ王子だよ」


「そ、そうなんだ...」



としか言いようがない。


アドリブ入れて絶好調で練習してたんじゃなかったのかな?


まだ鼻血の件引きずってたりするのだろうか。



「いやあ、見事なヘタレっぷり奈和にも見て欲しかったな~。ある意味伝説の迷演技だったから。ま、いっか。明日もあるし。今日は色んなとこ回ろうね」


「うん」