好き、なんだよ。

試合が始まると恐怖の連続だった。


相手が3年生チームということもあり、一球一球が迫力満点で、女子だろうと関係なしに全力で投げつけてくる。


人数は男女半々ずつで16人チームだが、5分経過時点で私ともう1人しか女子の内野は残っておらず、男子も4人で圧倒的に負けていた。



「男子は前!積極的にボール取ろう!」



樋口くんが内野男子陣に呼び掛ける。


普段は物静かであんまりクラスの人とも喋らないのだが、さすがやる時はやる人。


自分の役割をしっかり認識し、声を上げている。


その度にキャーキャー黄色い歓声が上がっていたが、私は無視して逃げることに集中した。