好き、なんだよ。

「こっちが燃えるゴミでこっちが燃えないゴミ」


「りょーかい」



オレはゴミを投げ捨てた。


ふう。


やっと終わった。


なんだかんだでいい1日だったな。


オレは歩き出す。



――スサッ。



朽木がTシャツの裾を掴んできた。



「おい、なんだよ」



朽木は黙ったままだ。


オレはその手を払い、また歩き出す。


月が、


星が、


明るかった。


こんなに近くに、はっきりと存在を感じるのは、この町に住んでいたあの頃以来だ。


この町も、


この町の人も、


この町の風景も、


この町の夜空も、


朽木奈和という存在も、


全て手離したはずなのに、またオレの目の前に現れた。


オレは今目の前にあるものを取り戻すべきなのだろうか。