好き、なんだよ。

「あのね、今日部活でね...」



いつだって夏音は楽しそうで、


いつだって夏音は笑ってる。


この笑顔を守るのが、オレの役目なんだ。


なのに、オレは......。


違う。


やっぱり忘れよう。


考えないようにしよう。


あいつのことは、もう......


もう、忘れるんだ。



「れおくん!」


「おっと、どうした?」


「どうした?じゃないよぉ。話聞いてなかったの?今度の定期演奏会でね、ジャーニーズの新撰組の曲やるって言ったじゃん!」



うわ、マジか。


ばっちり聞いてなかった...。



「ごめん。勉強のし過ぎかもな。ボーッとしてた。ははは」


「もぉ!人の話はちゃんと聴いて下さいっ!」


「ごめん。帰りにサイダー買うから許して」



じーっと視線を投げ掛けてくる夏音。


反らしそうになりながらもオレは見つめ続ける。


この瞳に吸い込まれるように。



「分かった。許す」


「ありがと、夏音」


「はい、よろしい。ふふふっ」