好き、なんだよ。

あ、


来る。



「ああ、良かった!2人とも無事で。怪我は?」



タイミング悪すぎだ。


あと少しだったのに。



「オレは大丈夫なんですけど、朽木さんが足首を捻ったみたいで...」


「痛くないか?先生がおぶっていくから、香西は先に行っててくれ。保健の先生が出口で待ってる」



おぶっていけば良かったのか。


そうだよな。


オレもカッコ悪いな。


樋口なら迷わずおぶっていっただろう。


オレは出来なかった。


思い付きもしなかった。


男としてまだまだだと反省した。



「分かりました。じゃあ......行きます」



朽木の顔をちらりと見る。


寒かったのか唇が真っ青だった。


恥ずかしいとか言わないで、


今までのことは忘れて、


思いっきり、


思いっきり、


抱きしめてやれば良かったな。


それが許しの証として。