好き、なんだよ。

「朽木は昔からなんでも無難にこなすやつだった。顔は元からあんな感じで、授業中寝るってことはなかったから、そこは変わったのかもな」


「で、くちなおは好きな人いなかったの?」


「いなかったんじゃね?」


「今は?今は好きな人とかいないのか?」


「知らねえよ。昔から何考えてるか分からないやつだったし。唯一知ってることとすれば、うさぎが好きってことくらいか」


「うさぎ?うわっ、可愛いじゃん」



女子がうさぎ好きなのが、そんな可愛いか。


普通じゃね?


爬虫類が好きでギャップ萌えとかはあるけど、本当に普通過ぎて反応のしようがない。



「学校で飼ってたうさぎの世話係りだった。草やったり、水あげたり、ケージの掃除したり。まあ、至って真面目に仕事してたな」


「マジか...。いいなぁ。オレも宮森が良かったわ」


「ったく、んなこと、軽々しく言うなよ。あそこ、ど田舎だぞ」


「田舎ライフいいじゃん。羨ましいけどな...」



都会育ちだからそんなこと言えるんだ。


確かに野菜とか米とか近所からもらえるけど、悪い噂はあっという間に広がる。


それでオレは苦しめられた。


今さら戻りたいなど思わない。