好き、なんだよ。

歩き始めて15分はたっただろうか。


さっき来た時も1時間はかかったから、距離的にはまだ4分の1か。


それにしても人の影さえない。


1人ともすれ違わないとなると、不安になってくる。


道を間違えたんじゃないかとか、余計な心配ばかりが募る。


鈴の音に反応する声も聞こえない。


はあ。


あとどのくらい歩けばいいんだろう。


そしてそろそろ最難関がやって来るはず。


私の記憶は間違っておらず、アップダウンが激しく、木の幹がむき出しになっている場所に到達した。


ここはゆっくり行こう。


髪の毛がびしょ濡れになり、前に被さってきて視界が悪い。


1歩1歩確実に進んでいくが、下りになった時に足元がふらついた。


下がものすごく低く見える。


このまま地獄に突き落とされてしまうんじゃないかとバカな考えが浮かぶ。


飛ぶか。


うさぎのようにピョンって行けば、大丈夫。


大丈夫。


大丈夫...。


目を瞑って下に飛び降りた。