読めないあなたに小説を。




「ご、ごめんなさい。
 亜依ちゃんを傷つけようなんて思わなかったの。
 ただ、私がクラスで話せるのは、
 恵弥くんしかいなくて、それで……」


「はぁ?じゃあうちらのことは?
 友達じゃないの?
 別に男子と話さなくたって、
 うちらがいるんだからいいじゃん」


言ってしまって、しまったと思う。


今のは私が悪かった。
また、私は間違えた。
間違った言葉を紡いでしまった。


どうしよう、世界が崩れていく。
あの頃に、逆戻りだ。




息が次第に上がっていく。
嫌な汗がだらりと流れ落ちてくる。


呼吸が止まってしまうんじゃないかと思うくらい、
息が詰まった。


瞳が痙攣していて視界がぼやけていく。


唇が、渇いてきた。
めまいがする。
お腹もキリキリと痛み出して、吐き気が襲ってくる。


もう、ダメだ。
ここから逃げ出したい。


「朱莉ちゃんって、大人しい顔して
 卑怯なマネするんだね」


「最低。亜依の気持ち知ってて、
 友達のフリして盗ろうとするなんて」










「あんたみたいなの、友達じゃない」