読めないあなたに小説を。





合宿も無事に終わって、
私は廊下に貼り出された写真を眺めていた。


沢山掲示された写真の番号にチェックを入れると、
その写真を購入することが出来る。


どの写真を買おうか悩んでいた。
まず、集合写真は買うよね。


他には、私1人で写っている写真もあった。
誰の買い手もつかないだろうから、自分で買うことにする。


中には、恵弥くんと私のツーショットもあった。
野菜の皮をむいているところ。
並んで座っている。
恵弥くんはこの写真、買うかな?買わない、よね。


「朱莉ちゃん、写真選んでるの?」


登校してきた亜依ちゃんが駆け寄ってくる。
頷くと、亜依ちゃんも写真を眺めた。


「へぇ、結構写ってるね」


「亜依ちゃん、かわいいから
 沢山写真撮ってもらえてるね」


「えー、そうかなー」


まんざらでもなさそうな亜依ちゃんは、ふと顔を曇らせた。
何かよくないものでも写っていたのかなと、首を傾げる。


「亜依ちゃん?」


「……えっ?あ、ああ、何?」


「どうしたの?」


「なんでもないよ!恵弥、かっこいいなって」


そんな感じに見えなかったけれど、どうしたのかな。
亜依ちゃんはそのまま写真を選んでチェックし、教室に入った。


私は結局自分1人で写っていたやつと、
集合写真、恵弥くんとのツーショットの計3枚を購入した。