読めないあなたに小説を。




その翌日から、私は学校に行かなくなって、
家でも一言も喋らなくなった。


ストレス性の失声症になり、
幻覚、幻聴に苦しめられた。


お母さんに病院に引きずられて行った時、
様々なテストをさせられて、「統合失調症」という診断が下された。


中学3年になっても、
その病気は私をむしばんでいった。


家族の絆も崩壊しかけて、みんなに迷惑をかけた。
それでも、真美ちゃんの死や
いじめから解放される日はやってこなくて、
お母さんに勧められて遠くの高校を受験した。


誰も知らない場所へ行く。
それが私の心を軽くして、なんとか声も戻り、
学校に登校出来るまでに回復した。


それでも、人と対面すると、
言葉の恐怖に襲われて会話もままならない。


次第に教室に入ることも出来なくなり、
いつしか保健室登校になってしまった。


唯一話せたのは、担任の先生と、
購買のおばちゃんだけ。


それでも自分の心の内、
本音を話せるわけではなく、
ポツリ、ポツリと返事をするだけの日々だった。





その症状も回復に向かい、
今日なんとか復帰しようと意気込んできたのだけれど、
やっぱり私は変われないのだろうか。