春色のラブレター





「きゃー!!やばすぎ!!!」

「ひゅーひゅー!愛の逃避行!?」



そんな声に健ちゃんは見向きもせずに、また走り出す。


愛の逃避行って何?

何がどうなってるのか全く分からない。




「ちょっ……離して!」


もう、さすがに疲れました。

今日はどれだけ腕を引っ張られたんだろうか。



私が肩で息をしていても、健ちゃんはまだどこか焦っているみたいにキョロキョロしている。



「もう、何なの……」


てか、疲れた……

まだスニーカーで来たのが救いだよ。




「ん。」


ん?

「どうぞ」

「え、あ、ありがとう」



缶の、冷たいままのいちごみるく。

ありがたくちょうだいしよう。



缶を開ける音、飛び散る水滴。

乾いた喉が潤うのを感じる。