するとその時、後ろからガタンと物音がした。
恐る恐る振り返ってみると……
「げ、マジか」
まさかの本人登場。
背の高い優弥は立っているだけで影を作る。
もしかして、聞こえてた?
隣も恐る恐る目を配ると、顔を真っ赤にしたリリカが震えていた。
そしてそのまま立ち上がり……
「え、リリカ!?」
ゴールテープもないのにそのまま全力ダッシュを決めてしまった。
ヒールの音がだんだん離れていく。
「追いかけて!」
優弥はぽかーんとして足が地面から離れない。
「リリカの話ちゃんと聞いてあげてほしいの」
「よく分かんないけど分かった」
いや、分かれ。
優弥もその長い脚を走らせた。
脚の長さ分けてくれ。
ホント一体あの身長はどういう仕組みをしているのだろうか。
ああ、羨ましいことよ。
あまりに偶然だったけど、今度こそちゃんと気持ちを伝えなよね。

