春色のラブレター







「じゃあここに座るわ」

と、私の隣に座った。

いやいや、リリカはそっちじゃないでしょ。

優弥と鉢合わせしたのは全くの偶然だったけど、このために隣を確保しといたんだからね。

でもリリカは首を横に振った。

早速ツンが発動してる。




「最悪なんだけど。何で今日に限ってあいつらが来るわけ?空気台無しじゃん」

リリカの声とは違う声が遠くから聞こえた。

「はぁ、早く帰ってくれないかな。目障りすぎる」



聞こえてますよー、なんて言ったらまた空気を悪くしてしまうだろう。

ここはじっと耐えるに越すことはない。


聞こえてないふりをして、リリカに話しかけようと顔を見るけれど、すんごい機嫌が悪そうにしてる。