春色のラブレター







エレベーターを降りると、どこからか楽しそうな声がする。
もうみんな集まっているのかな?


「ちょい待て」


そのまま歩き出しそうになった私を呼び止めた声は---

「わぁ!健ちゃん!めちゃおひさ!!」

「……どーも」

「何やってんの?」

「名簿チェック。早く丸つけろ」


相変わらず無愛想で無表情を極めてる。


「変わんないねぇ、健ちゃん」

「お前それイヤミか」


…そういう意味じゃないんだけどなあ。

まだ気にしてるのか。
優弥と2人で並ぶと親子ってイジられてたよね。


今でも変わらないけど。


「何笑ってんの」

「……ごめん」

バスケ部だったのにどうして身長低いままなの?なんて聞かないから許して!!


「かんなの分も丸つけといたから」

「ありがと!!」



そして2人並んで会場の方に向かう。

ホントにみんなに会うの久しぶりだ!!