ぺろり。



ほっぺたに温かくて湿った物が優しく触る。目を開けると直ぐ側にケルベロスの顔があった。どうやら舌で舐められたみたい。

『花梨様。お休み中すみません。マスターが...。』



がばっ。飛び起きる。


『う..っ..』


皇は整った眉を僅かにしかめて...。




『花梨。』


あたしの名を呼んだ。