(そうかなぁ?)


『花梨。』


不意に皇があたしを抱き締める。


『あいつが気になるか?』

『えっ?どういう...』


『俺の事好き?』

心配そうに、哀願するようにあたしの目をみる。


(いつも余裕の皇がこんな顔するなんて。)



ちょっとかわいいな。



だからあたしは皇に言った。


『大好きだよ。あたしの王子様。』


そして自分から、皇にキスをした。