『一つ聞くけど、花梨って処女?』


『しょ!しょ...』

何?今処女って言ったよね?聞き間違えた?えっ?

『な な な ...』

声にならない。



『あぁ、やっぱり。良かった。あ、俺の事皇って呼んで?』

あたしは音楽室の壁に張り付いたまま動けなかった。
(何?何?いきなり知り合って処女とか聞く?この人変?...美形だけど。違う!そうじゃなくて!)


あたまをぶんぶん振って前を見ると黒瀬皇の整った顔が直ぐ目の前にあった。