灯side
眠れない、静かすぎるこの部屋はチクタクと時計の音が鳴り響いている。
どうしたものか…と思いながら私はベットから起き上がった。
そしてふと”あの場所”を思い出し私はそこに向かうためパジャマから普段着に着替えて自転車に乗り、そこに向かってペダルを強く踏む。
肌に触れる夜風が心地よかった。
私は雪沢 灯《ゆきさわ ともり》
17歳、髪型は黒髪でストレートロング。
幼い頃、お母さんに素敵と言われたことがきっかけで胸下あたりまで伸ばしている。
一見、普通の女子の私には苦しい過去がある。
‘’それは両親が亡くなっているということ,,
私が10歳の時に亡くなった。とても悲しくて辛くていつもひとりで泣いていた。
“あの場所”というのは両親が生きていた時によく連れて行ってもらっていた思い出の場所。
お母さん達は天国で楽しく過ごしているのかな?なんて思いながら自電車をこいでいるとあっという間に“あの場所”についていた。
綺麗な海。この海こそ私が向かっていた場所。
自電車を置き、私は浜辺に座った。
「今日は満月かー、月の光で海がいつもよりもっと綺麗に見えるなぁ」
この海は私の大切な場所。亡くなった両親との思い出の場所でもある。よく両親と来てお母さんとお父さんと私の3人で砂のお城を作ったり、お父さんの弾くギターの音を聞いて家族3人で笑い合ったりしてたっけ。
私は懐かしさに包まれたと同時に悲しさにも包まれた。
改めて私の大切な人はもういないんだと実感していた。
「ねぇ、大丈夫?」
後ろから声が聞こえた。
「えっ?」と言い私は後ろを向いた。
すると後ろには見たことない青年が立っていた。
「驚かせてごめんね、だけど震えてたから」
青年はそう言った。
「あ、ほんとだ。気づかなかった」
自分の体を見てみると少し震えていた。
「なんで私震えてるんだろう?」
「寒いんじゃない?これ貸してあげるから着て」
青年はそう言って着ていたパーカーを私に渡してきた
「借りていいの?貴方は寒くない?大丈夫?」
「大丈夫、にしても君、薄着すぎない?今は夏だけど女の子がこんな夜遅くにタンクトップだけって…」
「そうだね、流石に夏だからって油断してたかも…パーカーありがとう」
「どういたしまして、自己紹介まだだったよね
俺の名前は市川 雅《いちかわ みやび》よろしくね」
雅くんは黒髪でストレートの髪型に目鼻立ちはしっかりしているがあまり主張していない整った顔だった。
「イケメン…」
「照れるな…ありがとう」
「えっ!なんで心の声が読めたの!?」
私は驚いた。
「なんでって…今自分でイケメンって言ってたじゃん」
「う、嘘!恥ずかしい…」
どうやら心の声が漏れていたらしい。
今、私の顔は真っ赤になっているに違いない。
「ハハ!りんごみたいに赤くなってる、可愛い」
雅くんは微笑みながらそう言った。
「ふぇ‼︎」
「何今の声?可愛い」
また雅くんは微笑みながら可愛いと言った。
「か、可愛くないよ。そういう言葉は好きな子とか彼女とかに言って」
「思ったことを言っただけなんだけど、まぁいっかそれより君の名前とか聞いてないから聞いていい?」
そう言われ、自分がまだ自己紹介していなかったことに気付かされた。
「う、うん!私は雪沢 灯よろしくね」
「灯かぁいい名前だね」
「ありがとう」
「灯は何歳?」
「17歳の高校2年生だよ」
「そっか、なんでこんな夜遅くにこんな所にいるの?ここら辺暴走族がうろついてるって有名なのに…」
「眠れなくなっちゃって…そしたらふと此処が頭に浮かんできてね、私にとって此処は思い出の場所だから行きたくなっちゃって…」
「そうだったんだ。でも危険だからこんな遅い時間にはあんまり来ないようにね?」
「分かった心配してくれてありがとう。それにしても怖いな暴走族がうろついてるなんて」
「……そう、だな」
雅くんは少し間を開けて言った。何かあったのかなと思ったが私は触れないことにした。
「なんで雅くんは此処に?」
「灯がいたから」
「えっ?」
私は驚いてしまった…どういうことなんだろう?
「ストーカーとかじゃなくて‼︎たまたまそこの道を通ってる時に座ってる灯を見つけて、もし暴走族とかに襲われたりしたらと思って此処に来た」
なんだ、そうだったんだ。申し訳ないことしたな。
「ごめんね、私のせいで。もうそろそろ帰ろうかな」
「大丈夫。少しだったけど灯と話せて楽しかったよ」
なんで雅くんはこうも恥ずかしいセリフが言えるんだろう?私きっとまた顔赤くなってる気がする。
「う、うん!さよなら、パーカーありがとう」
「どういたしまして。俺はもう少しだけ此処にいるから…じゃあね」
「うん、あまり遅くならないようにね」
「はーい、じゃあね」
私は遅くならないようにねと雅くんに告げ、家に向かった。
家について時計を見ると午前1時近くだった。
「やばい、早く寝なきゃ!」
私は急いでパジャマに着替え眠りについた。
眠れない、静かすぎるこの部屋はチクタクと時計の音が鳴り響いている。
どうしたものか…と思いながら私はベットから起き上がった。
そしてふと”あの場所”を思い出し私はそこに向かうためパジャマから普段着に着替えて自転車に乗り、そこに向かってペダルを強く踏む。
肌に触れる夜風が心地よかった。
私は雪沢 灯《ゆきさわ ともり》
17歳、髪型は黒髪でストレートロング。
幼い頃、お母さんに素敵と言われたことがきっかけで胸下あたりまで伸ばしている。
一見、普通の女子の私には苦しい過去がある。
‘’それは両親が亡くなっているということ,,
私が10歳の時に亡くなった。とても悲しくて辛くていつもひとりで泣いていた。
“あの場所”というのは両親が生きていた時によく連れて行ってもらっていた思い出の場所。
お母さん達は天国で楽しく過ごしているのかな?なんて思いながら自電車をこいでいるとあっという間に“あの場所”についていた。
綺麗な海。この海こそ私が向かっていた場所。
自電車を置き、私は浜辺に座った。
「今日は満月かー、月の光で海がいつもよりもっと綺麗に見えるなぁ」
この海は私の大切な場所。亡くなった両親との思い出の場所でもある。よく両親と来てお母さんとお父さんと私の3人で砂のお城を作ったり、お父さんの弾くギターの音を聞いて家族3人で笑い合ったりしてたっけ。
私は懐かしさに包まれたと同時に悲しさにも包まれた。
改めて私の大切な人はもういないんだと実感していた。
「ねぇ、大丈夫?」
後ろから声が聞こえた。
「えっ?」と言い私は後ろを向いた。
すると後ろには見たことない青年が立っていた。
「驚かせてごめんね、だけど震えてたから」
青年はそう言った。
「あ、ほんとだ。気づかなかった」
自分の体を見てみると少し震えていた。
「なんで私震えてるんだろう?」
「寒いんじゃない?これ貸してあげるから着て」
青年はそう言って着ていたパーカーを私に渡してきた
「借りていいの?貴方は寒くない?大丈夫?」
「大丈夫、にしても君、薄着すぎない?今は夏だけど女の子がこんな夜遅くにタンクトップだけって…」
「そうだね、流石に夏だからって油断してたかも…パーカーありがとう」
「どういたしまして、自己紹介まだだったよね
俺の名前は市川 雅《いちかわ みやび》よろしくね」
雅くんは黒髪でストレートの髪型に目鼻立ちはしっかりしているがあまり主張していない整った顔だった。
「イケメン…」
「照れるな…ありがとう」
「えっ!なんで心の声が読めたの!?」
私は驚いた。
「なんでって…今自分でイケメンって言ってたじゃん」
「う、嘘!恥ずかしい…」
どうやら心の声が漏れていたらしい。
今、私の顔は真っ赤になっているに違いない。
「ハハ!りんごみたいに赤くなってる、可愛い」
雅くんは微笑みながらそう言った。
「ふぇ‼︎」
「何今の声?可愛い」
また雅くんは微笑みながら可愛いと言った。
「か、可愛くないよ。そういう言葉は好きな子とか彼女とかに言って」
「思ったことを言っただけなんだけど、まぁいっかそれより君の名前とか聞いてないから聞いていい?」
そう言われ、自分がまだ自己紹介していなかったことに気付かされた。
「う、うん!私は雪沢 灯よろしくね」
「灯かぁいい名前だね」
「ありがとう」
「灯は何歳?」
「17歳の高校2年生だよ」
「そっか、なんでこんな夜遅くにこんな所にいるの?ここら辺暴走族がうろついてるって有名なのに…」
「眠れなくなっちゃって…そしたらふと此処が頭に浮かんできてね、私にとって此処は思い出の場所だから行きたくなっちゃって…」
「そうだったんだ。でも危険だからこんな遅い時間にはあんまり来ないようにね?」
「分かった心配してくれてありがとう。それにしても怖いな暴走族がうろついてるなんて」
「……そう、だな」
雅くんは少し間を開けて言った。何かあったのかなと思ったが私は触れないことにした。
「なんで雅くんは此処に?」
「灯がいたから」
「えっ?」
私は驚いてしまった…どういうことなんだろう?
「ストーカーとかじゃなくて‼︎たまたまそこの道を通ってる時に座ってる灯を見つけて、もし暴走族とかに襲われたりしたらと思って此処に来た」
なんだ、そうだったんだ。申し訳ないことしたな。
「ごめんね、私のせいで。もうそろそろ帰ろうかな」
「大丈夫。少しだったけど灯と話せて楽しかったよ」
なんで雅くんはこうも恥ずかしいセリフが言えるんだろう?私きっとまた顔赤くなってる気がする。
「う、うん!さよなら、パーカーありがとう」
「どういたしまして。俺はもう少しだけ此処にいるから…じゃあね」
「うん、あまり遅くならないようにね」
「はーい、じゃあね」
私は遅くならないようにねと雅くんに告げ、家に向かった。
家について時計を見ると午前1時近くだった。
「やばい、早く寝なきゃ!」
私は急いでパジャマに着替え眠りについた。
