私の顔を覗き込んできた真矢くんの瞳が、不安そうに揺れる。



……この状況で、



真矢くんでいっぱいになれない方法を教えてほしいくらい。




「真矢くんで…いっぱいだよ」




私のスーツを脱がせようとしていた真矢くんの手を掴む。



それを、そっと避けて。




「真矢くんのことばっかりで、
眠れなくなるから…
もう、やめて…?」




『お願い』と眉を下げると、



真矢くんが私から少し距離をとって、手で顔を覆った。




「……ずる、めぐちゃん」



「…?」



「……わかった。やめる。
我慢するから…
めぐちゃんがまた寝不足で体調悪くならないように…
めぐちゃんが眠るまで、隣にいてもいい?」