大人になんて、ならないで。




真矢くんが、抱きしめながら私の頭を撫でた。




「ねぇ」



「なに…?」



「……キス」



「……!!」



「俺のこと…意識してくれた?」




真矢くんの手が私の髪を掬って、真矢くんが私の耳元に唇を寄せる。



囁くように言った後、真矢くんが私の耳を甘噛みした。




「ひゃあ…っ」



「ねぇ。
俺にドキドキしてくれた?」




真矢くんの声に、何故だかわからないけど涙が出そうになる。



……当たり前だよ。



ドキドキして、一睡も出来なかったんだよ。



責任とってほしいくらいだよ。