なんで、こんなになるまで待ってんだよ。
どうして…
───どうして俺は、気付いてあげられないんだよ…。
「……真矢!
愛…!」
「タオル出して
先に体温める」
「うん…!」
先に実家に着いていた姉ちゃんがバタバタとタオルを取りに行く。
めぐちゃんを抱えたまま風呂場の方へ向かうと、母さんと父さんが心配そうに追いかけてきた。
「真矢、愛ちゃんの着替えはお母さんがやるから、アンタも早く着替えなさい」
「……ごめん母さん…任せる」
めぐちゃんを母さんに預けて、着替えとタオルを取りに風呂場を出た。
姉ちゃんもめぐちゃんの方へ行って、
父さんが俺の着替えとかタオルを持ってきてくれた。