「安井さん」
「部長…?」
「俺と、
結婚を前提に、お付き合いしませんか?」
「………へ?」
すぐにその言葉を理解できなくて、思わず間抜けな声が出る。
でも、部長の真剣な眼差しは、逸らすことなく私を見つめていて、
次第に顔に熱が集まるのがわかった。
「……部長、あの…」
「返事はすぐじゃなくていいです。
結婚を視野にいれたら、簡単に返事できないと思いますから」
真剣な表情から、いつもの笑顔に戻る。
そして、私の左手の薬指を撫でた。
「貴女が誰かのものになる前には…返事がほしいですけどね」
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