高校2年、6月。


あたし、川上七瀬は梅雨の季節でジメジメして蒸し暑くて倒れそうになっている。



ケチなこの学校はクーラーをつけてくれない。


みんな下敷きや団扇で必死に仰いでる。


「あっつーーい」


親友の穂花も机に伏せてぐったりしてる。


「ねー、本当に暑い。」


暑いのは嫌いだ。