車を降り、少し歩くと私の親友の姫那が少し前を歩いていた。
「姫那!」
「あ!麗!おはよ!」
「おはよ!」
「今日が入学式かぁ。ドキドキするね!」
「だね!」
姫那とは小学校の時からずっと一緒。
姫那とおしゃべりをしながら校舎に向かっていると後ろからキャーという黄色い声援が聞こえる。
びっくりして後ろを振り向くと中学校が同じだった双子の隼人と叶人が送りの車から降りて歩いていた。
「イケメ~ン!!」
「お名前なんていうのかしら!」
と女の子達が目をハートにして喋っている。
双子の兄弟、隼人と叶人は伊集院グループという最近ニュースでもよく名前を聞くようになった会社の御曹司。
「隼人と叶人、高校初日から騒がれてるね。」
「だね。大変そー。」
「麗、早く昇降口行こっか。」
「うん!」
と人混みを避けながら2人で昇降口へ向かう。
「姫那!昇降口にクラス分けの名簿が書いてあるよ!」
「えーっと、私たちは…。一緒のクラスだ!」