片思いになって彼と両思いに
なる為に色々と考えるが、臆病で
シャイな私には何が正しいのか全く
わからない。
 そうモヤモヤしているうちに自然と
美穂たちに相談をするようになっていた。


「もう何をしたらいいかわからなくてさ…。」


そう美穂たちに話しかけると、


「まずは話しかけてみよう!。」


あっさりと言われた。
 ああだこうだ言われてたって
自信と勇気ひとかけらもない…。
 
「でも前に進まなきゃ!!。」

とにかく前に進む事だけを考えて…



次の日には声をかけられるように
しなきゃと思い、どうしたら声を 
かけられるのかを一晩考えた。


「声をかけようってどうやって??」


私は毎晩Google検索とYouTubeが
当たり前な生活。
「彼に話しかける方法」
と検索してみた。
 そこにはタイミングを大事にと書いてあった。



「なるほど〜…よし、タイミングをなんとか。」
「でも…どんなタイミングが良いのかな?。」


そう迷いながら1日を終えた。


次の日、朝学校に行き良いタイミングとは
どういう時かと美穂たちに相談した。
 


「ねぇー…話しかける時の良いタイミング
 っていつだと思う?。」

「うーん…朝とか!帰りとか
 それだけでも嬉しいんじゃない?。」

「なるほど!やってみる。」


そう相談している間に彼が来た。
 でも、彼は友人と話していて割り込む
隙がない…。
 

「なら…せめて1人になった時!
 自分の席に座った時とかだよ!」



と葉月が割り込んできた。


彼はクラスの人気者であった為に
私のタイミングを次々に消すばかり…
けれども言い訳なんてしたくない。
ここで勇気を振り絞って…


「拓哉くんおはよう!」

やっと言えた!!と思って嬉しかった。
そう言うと彼は


「おう、おはよう!」


と挨拶を仕返してくれた。
それを見ていた葉月が


「やれば出来るじゃん!!
 次もその調子で。」


と褒めて少し自信をつけてくれた。


この日は葉月のおかげで帰りも声を
かけられた。


それにしても野球部は
終わりのHRの後の移動が早い。
彼らは寮のある場所で練習を
している為、バスで元の場所へ
戻るのであって行動が早いのだ。
 
 私は1年生から吹奏楽部に入部
し、夏のコンクールと野球応援に
向けて日々練習中。
 今日もいつも通りに部活に行く。