【完】君に惚れた僕の負け。


そうして今、ブランチをとっている朱里くんの向かいで、カフェオレを飲んでいる。




「もう11時だね。朱里くん、今日の予定は?」




「なんもない。だから寝て過ごそうかなって」




いるよね、休日の半分を寝ちゃうパパみたいな人。





パパに何回も約束破られたことを思い出して唇が尖る。




「休日、遅くまで寝てる人って嫌い」



そう言った瞬間、



――カラーン。



朱里くんの手からスプーンが落っこちた。




拾わないの?




朱里くんはなぜか目を開いてフリーズしている。