って思った瞬間、まさか重力を味方につけた頭突きが落ちてくるなんて。



「いったぁーい!」



「はーむかつく。まじむかつく。なに?ふうちゃんって。ダッサ!」



子供みたいにそう言ったかと思えば、ぐいっと手を引かれた。



起き上がった視界。


手錠で片腕がつながったままあたしの前に立った朱里くんを見上げる。



「もしかして……朱里くんヤキモチやいてない?」



さっきからふうちゃんのことやたら気にしてるもん。