そう書かれた四つ折りの手紙を開いた。



くせのない朱里くんの字が並んでいる。




【恋々へ



泣いていたら可哀そうだから手紙残しとくね。


そんな俺の気遣いの甲斐もなくぎゃはぎゃは笑っている可能性もあるけど。


でももしも泣いてたら悪いから。心配だし一応ね。


えーっと。
一緒に住んだばかりのころは黒焦げトーストをありがとう。


最近は勝率三割くらいか?
ほんとのびしろしかないな


まぁでも恋々のつくる焦げトーストとエッグトースト、俺すげー好きだよ。


家族にもつくってやれよ。