呆然とするあたしとは違って、朱里くんは平然と会話を続けている。


「そしたら、おじさんは正月明けに仕事にもどるけど、おばさんはそのままずっと日本に残るんですね」


そんなにこやかに受け止められない言葉を、朱里くんはたやすく返した。


「じゃあ俺も、三日後に実家にもどります」



……目の前が、真っ暗だ。