【完】君に惚れた僕の負け。


「ねぇ、朱里くん。家族にハグって駄目だと思う?」


『なにいきなり?ひとそれぞれってか……文化もあるというか。別に駄目ってことはないんじゃねーの?』


「そっか……」


朱里くんとしては家族愛にハグはセーフってことだね?


ふふっ。


じゃあ次会ったら、遠慮なく飛びつこう。



『どうした?なんか恋々へんじゃね?』


「ううん。なんにもない!お土産たのしみにしててね」


『さんきゅー』



電話を切った後、どっと溢れた寂しさを消すように、505号室に行ってお菓子パーティに混ざった。