【完】君に惚れた僕の負け。




修学旅行も二日目の夜になった。


それは夕食後、班のみんなでおしゃべりしながら部屋に戻る途中のことだった。



「あの……棚池恋々さん」



後ろから聞こえた男子の声に振りかえる。


そこに立っていたのは、一日目に絆創膏をあげた例の男子で。


「はい……?」


「話があるんだけどちょっといいかな?」



ヒナとモモちゃんとのんちゃんの「ひゃぁー」っという声がフロアに響いた。